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2025.4.30 旅と英語69 苦行の果てに

  • 執筆者の写真: 濱田 実
    濱田 実
  • 4月30日
  • 読了時間: 3分

太陽の力は絶大です。夜明けとともに、疲れてはいますが気持ち的な活力はでてきました。そこは当時の若さによる体力もあったかと思いますが。それでもやはり到着した時にはヘロヘロでした。

早朝6:30にガヤ駅到着です。駅に併設していた食堂にて休憩をとることとしました。そこには他の日本人旅行者Oさんがいて、当然ながらブッダガヤに行くとのことなので同行することとなりました。


そもそもの目的地であるブッダガヤは特にインドに行った日本人は皆訪れる、仏教の聖地です。もちろん他にも世界中にいる仏教徒は、イスラム教のメッカのように真摯に巡礼する人も多いかと思います。日本人は基本的に宗教的な意味というよりは、ブッダが悟りを開いたという菩提樹を訪れるといった興味本位な目的が主かと思いますが。


ブッダガヤはしかし、ガヤからさらに15キロほど離れていますので、疲れた身体に鞭をうってバスに乗り換えます。もちろん、めちゃ混んでいます、再度立乗りです( 笑)、聖地ブッダガヤへは苦行を乗り越えて来いということでしょうか。。。古いバスのため、振動も激しく必死に身体を支えながら修行に耐えます。これもめちゃめちゃ長く感じました。


やがて目的地に到着です。ブッダガヤには各国の寺院があり、宿坊に宿泊もできるようになっていました。バス停のそばにあるミャンマー寺に疲労しまくった我々はひとまず逃げ込むこととしました。選択肢はありません(笑)。部屋は宿坊なのでひたすらシンプルです。何もない部屋にシングルベッドが2個置かれています。テレビなどもちろんありません。小さな倉庫にベッドがあるとでも思っていただければと思います。それでも心の中では、やった!着いた!の気持ちでいっぱいです(笑)。


ある意味スピリチュアルな街ですので、訪れる西洋人の中にはかなりディープな風体の旅行者もいます。宿のとなりはそんなアメリカ人で、瞑想をよくしていました。彼らの世界観から異なる仏教の教えは(私自身あまりわかっていませんが。。。)とても興味深く映るようでそんなバックパッカーに会うことはアジアで少なくありません。何となくですが、本国での生活に嫌気を差したような人も多いです。ひと時の癒しを得て再度それでも帰国する人がほとんどかと思いますが、中にはアジアに埋もれていく人もいます。


私はそこまで深い考えがあったわけではありませんが、振り返ってみると常識を壊してくれた今回の旅による経験は日本社会で生きる今日でもどこか救いになっています。するべきこと、あるべきことは実はもっともっとシンプルでした。そこをややこしく考えすぎないことは少しできるようになったかと思います。ルールに合わせるというよりは、自分の気持ちにもっともっと寄り添って良いのです。


ブッダガヤは比較的田舎なので、周辺は非常にのどかです。部屋からの眺めはひたすら田舎でした。田園風景が広がっています。また同様にカルカッタの人々に比べて人々が落ち着いています。そういう意味でくつろいで過ごせる街でした。もちろん観光客にアプローチする人はいますが、積極性が違います。そのような土地なので、ゆっくりとしながらブッダのように自分を翻る良い時間をすごした土地として思い出深い街となります。

 
 
 

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