top of page

2023.6.8 旅と英語㉙

  • 執筆者の写真: 濱田 実
    濱田 実
  • 2023年6月8日
  • 読了時間: 3分

カンボジアというと先ずはアンコールワットをイメージするかたが多いと思いますが、同時に訪れて欲しい場所としてはツールスレーン博物館およびキリングフィールドです。こちらではカンボジアだけでなく、人類としても特筆すべき悲劇の記録について学ぶことができます。


詳しくは割愛しますが、1970年代、ポルポト政権下にて何百万人(!!!)の方が殺されているとのことです。ヒトラーやスターリンと比べて同じアジアの日本人でさえその事実を意外としらない方も多いのではないでしょうか。かくいう私もその規模の大きさはしっかり把握しておらず、またカンボジアを訪れていなければ正確に知ることもなかったかもしれません。


プノンペンではホテルや観光地などでは必ずたくさんのバイクタクシーが待機しており、出かけようとすると声をかけられます。物価が安く、また公共の交通機関がまだ乏しかったこともあり移動はもっぱらバイクタクシーとなります。


カブのようなバイクの後部座席にしがみつき一路プノンペン郊外のツールスレーン博物館を目指します。カンボジアはプノンペンでも当時は道路状況が良くなく注意して乗る必要がありました。さらに田舎では4輪駆動の車でないとなかなか難しいと思われる道路が多かったです。


先ずはツールスレーン博物館です。こちらはもともと学校だったようですが、その中で拷問や虐殺が行われていました。建物内には虐殺の現場、めちゃめちゃ狭い独房などなどが当時そのままの雰囲気で残されています。博物館とはいってもほぼ装飾などはされずにシンプルに展示されていますので逆に実際の空気感を感じることができます。先入観からかもしれませんが、とにかく内部の空気がとても重く息苦しいのです。


一番印象的だったのは処刑者の写真が壁一面に張られた部屋です。処刑直前に撮られたというたくさんの絶望というか、あきらめというかの表情といやでも視線が合います。これが事実起ったこと、それも現代に起ったことは信じがたいことと思えますがそれだけ人間は残酷になりえるということをこの建物ははっきりと伝えています。これだけの行為は少人数ではできませんので。。。


その後近くにあるキリングフィールドにて慰霊塔を見学します。こちらは実は骸骨が中に埋葬されています。キリングフィールドの名前はもちろん英語の”Killing Field”、虐殺の場所です。後にホロコーストミュージアムなども訪れ、そちらのインパクトももちろん大きかったのですが、当時の雰囲気を伝える迫力としてはやはりこちらが強かったかと思います。


宿の近所の路地ではいつも夕方涼しくなってくると子供たちが元気に遊んでいます。昼間の経験からのこういった平和な日常との対比に遭遇すると自分の生まれ育った環境などについて新たな視点が持てるようになります。多くの皆さんに特に若い方に海外を訪れて欲しいと思うことの一つはこの点です。


#カンボジア

#ポルポト

#キリングフィールド

 
 
 

最新記事

すべて表示
2025.12.10 旅と英語 95 旅はみち連れ

予定外にゴーラクプルにて静養をとり、いよいよデリーに向かいます。今回はインドで2回目の夜行列車となります。一度目は地獄の(笑)カルカッタ→ガヤでした。今回はちゃんと寝台をとっています。(前回ももちろんとっていたのですが、、)お昼にチェックアウトをして駅へ向かいます。それなりにルーティンが出来た街を出発するときはいつも少し感傷的になります。宿の人も、食堂のおっちゃんも、買い物したお店のおばちゃんもお

 
 
 
2025.11.20 旅と英語 94 停電と夜景 

飲んだ薬が少し効いたのか、ちょっと復活したのでアグラへ何とか出発しようと駅へ向かったのですが、何と列車はキャンセルになったとのこと詳細わからなかったものの、アグラーに向かうことをいったんやめてデリーに向かうことにしました。切符の払い戻しのおばちゃんは珍しいことに(失礼)感じの良い対応でした。デリーはアグラーへのアクセスは良いようなのでもちろんタージマハールはそちらから行く予定です。デリーはデリーで

 
 
 
2025.11.13 旅と英語 93 インド再入国

やはり無理をしていたようで、体調が朝から悪く薬を飲んで寝ることにしました。休んでいると昨日バスで出会った日本人が来てくれて気遣ってくれました。今回の旅では体調を大きく崩すことは無かったのですが、さすがにこたえたようです。長髪、ひげの彼はバイラワという街へ行くとのこと。ブッダ生誕の地ルンビニという聖地への入り口の街だそうです。ネパールもまだまだ見どころはあります。 しばらくするとちょっと元気も出てき

 
 
 

コメント


  • Facebook
  • Twitter
  • LinkedIn

©2021 by はまだ英語スクール。Wix.com で作成されました。

bottom of page