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2025.6.26 旅と英語 77 深夜特急の少年

  • 執筆者の写真: 濱田 実
    濱田 実
  • 6月26日
  • 読了時間: 3分

更新日:7月3日

ヴィシュヌレストハウスでの滞在はなかなかに快適です。バラナシはやはりインド有数の観光地なので、バックパッカーも多く、そのためゲストハウスもめちゃめちゃあります。おもしろかったのは、その名前なのですが、ヴィシュヌレストハウスと似たヴィシュヌゲストハウスであるとか、似た名前が意外と近隣にあったりします。定かではありませんが、旅行者が間違えてくることを想定していたりするんじゃないかと思ったりしました。ひょっとしたら気づかずに有名な宿に泊まっていると思ってそのまま旅立った方も多いのではないでしょうか。


バラナシの見どころはなんといってもガンジス川と付随するガートです。川沿いにある大きな階段状のスペースは人でごった返しています。先に述べたとおり沐浴目的の方もいれば、地元民が洗濯するなどの目的として利用する場所です。バラナシ、画像、とググればガートが登場することが多いです。バラナシだけでなく、インドを代表する景色として認識されているのではと思います。


ちなみにですが沐浴はしたかといいますと、していません。理由はシンプルに足の傷が完治していなかったことにつきます。一生に一度に近い経験だと思いますので、おそらく何も問題無ければ少しつかる位はしたかと思いますが、感染症などのリスクを考えると、とてもとてもチャレンジする気持ちにはなりませんでした。それぐらいの水の色です(笑)。


階段に腰掛け喧騒の中、バラナシの景色に溶けこもうとしますが、そこは思いっきり日本人の見た目の自分ですとそうはいかなかったりします。観光地バラナシには多くの物売りがひっきりなしに話しかけてきます。中には子供も多く、一人の子は流暢に関西弁を操りました。印象深かったのは、”深夜特急に出たんだよ”という子供です。深夜特急は皆さんご存知(?)旅行記のバイブルで、私が今回チャレンジしているユーラシア大陸横断をもっともっと前にいどんだ行程が記されています。その書籍をもとに1996年に大沢たかおさん主演のドラマ仕立てでテレビ放映がされており、たしかにバラナシでは少年が登場しています。が、興味を惹くための口実である可能性がやはり高そうです。後で番組を何度も見ていますが、顔をさすがに覚えていませんし、インド人の男の子の見分けはなかなか難しく(失礼!)真相は定かではありません。


ドラマの中では、大沢さんと少年はとても良い感じなのですが、なにせこちらは心が荒んだ貧乏バックパッカーです。そもそも何かを売りたいのだろうという思いが先ずはあるのでなかなか深い会話まで及ぶことがありませんでした。案の定ですが、神様セット、と呼ばれるヒンドゥーの神様たちのミニフィギュアセットを買わないか?とのことです。もちろん、これは彼らにとっては普通のことです、そういう意味ではやはり、私の気持ちの方が荒んでいます。であれば良い出会いはあるわけがないわけです。


このあたりはとても難しく、この先パキスタンでも、イランでも、トルコでも、エジプトでも同様に話しかけられることが多々あったのですが、なかなかに心の壁をとりはらうことは難しく、そのおかげでトラブルにつながらなかったのではと思いますが、同時に、良い出会いに結びついた可能性も0.01%位はあるのかなーと思います。実のところ何度かはリスクを感じながらついていったことがあり結果として大正解の経験も実はしております。もちろんおすすめはしないのですが、、。


スマホ全盛の今ではより地元民との結びつきが希薄になってきていると思いますが、あのような少年達は今でも頑張っているのでしょうか。良かれ悪しかれ、このフレンドリーインド人たちはインド旅行の大きな一部ですので、このあたりを楽しめるかどうかがインドを好きになれるかに大きく影響します。

 
 
 

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